ユーザー目線のマニュアルを作るには
何らかの製品を購入して、箱を開けたら入っているマニュアル。
そのマニュアルがわかりにくかったり、製品をうまく使いこなせていなかったりしたらどのように思いますか?
ユーザーが製品に初めて触れる時、頼りになるのがマニュアルです。
マニュアルの善し悪しが製品の印象になってしまいます。
せっかくいい製品を作っていたとしてもマニュアルでうまく表現できていなければ、非常にもったいない結果になってしまいます。
今回は、マニュアルの目次構成を考えながら、ユーザーの傾向を上手くつかみ、マニュアルを制作する側としてどのようにアプローチしていくと良いかを書きました。
ユーザーの傾向をつかむ
ユーザーが初めて製品を購入して、手に取ったマニュアル。 まずは目次を見る事になります。
※図中の■(四角形)を項目として考えて、下の図を見てください。
ユーザーは、
- 簡単に使いたい。
- 指定の機能を早く使いたい。
- わかりやすいことが当然と思う。
- 失敗なく使いたい。
と考えています。
その上で、「何ができるのかな?」「何をすればいいのかな?」と思いながらやりたいことを探そうとします。
この時、作成者やメーカー側が「ユーザーは最初にここを見るであろう」と考えて作った部分と一致し、操作を無事完結できれば、ユーザーが不安に思うことはありません。
作成者やメーカー側が意図しない読み方をするユーザーは少数派なので、「ユーザーがマニュアルのどこを読むか?」は、作成者やメーカー側が「最初にここを見てください」「次はこちら」と案内した部分と考えて問題ありません。
ユーザーの傾向としては、次のように読まれることが多いです。
- 目次の上階層から下階層に
- 基本から応用に
- 時系列順に、早く操作する機能から順に
少数派には、FAQで対応する
作成者やメーカー側が意図しない読み方をするユーザーに対しては、FAQや直接のサポートで対応するのが望ましいです。 意図しない読み方をするユーザーは一度解決しても、思考の傾向は変らないことが多いので、作成者やメーカー側の意図と一致しにくいユーザーとなってしまいます。
サポートで粘り強く対応することで、意図しない読み方をするかもしれないですが、ファンにはなってくれるかもしれません。
作成者やメーカー側でありながら、ユーザー目線のマニュアルを作るには
ユーザー目線の目次構成を作りながら、タイトルも工夫することが必要です。 仕様書の「機能説明」ではなく、ユーザーが「いつ」(時系列) 「何のために」(目的・結果)使う機能なのかを考えてタイトルを書くことがユーザーの目線を反映する近道です。
また、企画書のターゲットユーザーになりきって考え、ユーザーが選びやすい、機能を区別しやすいタイトルにすることも重要です。