マニュアルの考え方と制作フロー

1 マニュアルの 仕様(5W2H) を決める

マニュアル制作の「納期や展開方法」「納品形態」「制作予算」「制作メンバー」「内部制作か外部発注か」「仕向地、翻訳の有無」「制作目的」「(マニュアルの)品番」など、制作の枠組みにあたる部分を決めます。

印刷物の場合は「おおよそのページ数」「台割り」「色」「印刷会社」も決めておくと良いでしょう。

2 情報を収集する

製品の企画書や仕様書、設計図面、ユーザーを分析した情報などを収集します。試作品がある場合は試作品を、類似製品がある場合は、類似マニュアルや問合せ、クレーム内容の情報があると役に立ちます。ユーザビリティテストを行える場合は、事前に確認するポイントを絞ってテストを行います。

3 情報を整理し、構成を決める

ユーザーのレベルにあった用語を使用して、時系列や共通するトピックごとに機能や手順を整理したあと、階層化やグループ化して目次を構成します。

複数冊子に分ける場合は、それぞれの冊子の制作目的にあわせて目次を構成します。

4 どのように表現するかを決める

タイトルやリード文、見出しの大きさやフォントの種類など、レイアウトも含めて紙面への配置を決めます。

図やイラスト、写真を入れる場合はどのように描くのか、を執筆ルール化します。

5 原稿を作成する

目次構成にあわせて、「文字原稿」「イラスト原稿」「レイアウト原稿」を作成します。

文字原稿は、一分一義で文章を書いたり、用語を統一して余計なノイズを減らすことでわかりやすい文章にします。

6 レイアウトしたデータを作成する

用途に合わせて最適なソフトウェアを選択し、原稿をデータでひとつにまとめます。

Wordやパワーポイントでも制作は可能ですが、文字組みやレイアウトにこだわる場合は、DTP専用のソフトウェアやフォントを利用することをおすすめします。

7 チェックやレビューでマニュアルの完成度を上げる

作成したものは一人だけでチェックせず、利害関係者間でマニュアルを段階的にチェックします。意思の疎通が図れるようにチェックの方法を工夫すると、マニュアルの完成度も上がります。

8 マニュアルを印刷・公開する

マニュアル初版のデータが完成(校了)したら、印刷物やPDFとしたり、組織の公開ルールにあわせて公開します。

9 問い合わせ内容等を検証し、マニュアルをブラッシュアップする

一度作ったマニュアルは、製品やサービスが実際に利用されるのに伴い、要望や問い合わせ、クレームが発生するものです。

修正すべき内容はマニュアルに反映し、品質を高めていきましょう。

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