マニュアルの原稿はどうやって作るか?

「なんだかマニュアル作りを上司に押しつけられちゃったよ。」

「マニュアル作り、誰も手伝ってくれないんだよね。」

「マニュアルの作り方なんてぜんぜんわからないわ」

マニュアルを作る人がいない、作り方が知られていない環境ではこういう状態に陥ってしまうことが多いです。

また、マニュアル作りをしたことがない人には、マニュアル作りの手間が理解されません。

マニュアル作りに慣れていない人は、それだけ制作の工数がかかることになり、悪循環が続きます。

ではどうすれば解決できるのでしょうか?

マニュアルの原稿を知る

「マニュアルの原稿」をざっくりと分けると、以下の3種類になり、これらを組み合わせながら考えることで効率よく原稿を作ることができます。

  1. A 文字/テキスト原稿
  2. B テクニカルイラストレーション/イラスト/写真/動画原稿
  3. C デザイン/レイアウト原稿

「A 文字/テキスト原稿」 は、マニュアルの版面内のタイトルや本文、注記文など「文の中身」を考えるためのものです。
同じ要素・用語はできるだけ統一することで、エンドユーザーが読む時の迷いがなくなります。

手順化する場合は、実際に行う手順と結果を順に書いていきます。

「B テクニカルイラストレーション/イラスト/写真/動画原稿」は、「A」を補足して理解度を向上させるイラストをどうやって描くか、を原稿にしたものです。

マニュアルによっては2. を説明の中心に持ってきているマニュアルもあり、うまく作れば、見た目でわかる読まなくても良いマニュアルになりやすいです。

「C デザイン/レイアウト原稿」は、「A」や「B」をどのように紙面やページに配置するか、大きさはどのくらいにするか、見た目をどうするか、と言った原稿です。

見やすさのためには、揃えるところは徹底的に揃えて、余白を上手く使いながら見やすいレイアウトにしていくのが効果的です。

原稿を作る意味

マニュアルの原稿作りとはどういう意味をもっているのでしょうか?

マニュアル作りに慣れて、一人でマニュアルを作る人でも、原稿は必ず作ります。それはなぜでしょう?

原稿を作ることで「考えること」(何をマニュアルに載せるのか、どうやって載せるのか)が整理され、具現化しやすくなります。

客観的に見えることで、間違いを見つけやすくなります。

原稿を「考える」行程と「作る」行程に分けて作業できます。

グループで作っている場合は、他の人と原稿を共有できます。

原稿精度をブラッシュアップする

原稿は一度作ったらすぐ「作る」行程(原稿を実際にDTPソフトなどでくみ上げていく作業)にすすめるのではなく、実際に製品を触ったり、製品に詳しい人に使ってもらったりして、精度を高めていきます。

そういう行程を経ることで、間違いに気づきやすくなるのはもちろん、

「こうやった方がわかりやすいんじゃないか?」

「製品の○○なところはバグかも!?」

という気づきがあるものです。

原稿精度を高める方法はいくつかありますが、この行程だけは第三者の目線も含めて考えた方がメリットが出やすいです。

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